ひとことで言うと
『生きるのが心地よい』というのが人の生存本能です。『好きなことをすると楽しい』というのが人の感情です。数千年前まで、人の幸せはこのようなものでした。 数千年前に文明社会が発展しだすと、新しい幸せが生まれましたが、同時に、本能が幸せを妨げてしまうようにもなりました。
幸せは抽象的なものです。具体的な「楽しい」「嬉しい」「心地よい」といった気持ちを元に、湧き上がってくる感情です。
詳しく言うと
大自然
数十億年前に生命が誕生した時から、生物は環境に適応するように進化してきました。
数十万年前に人類が生まれたときから、 長い間、人は、厳しい自然環境の中で生きてきました。人の肉体や精神は、外敵が多く食料が乏しい環境に適応するように最適化されました。人は大自然向けにできているのです。
最適化されたことにより、本能に従って心地よい行動をすると、それは生存に有利な行動となります。本来、生きることは心地よいのです。
文明社会
数千年前に文明社会が発展しだしました。これは人類の数十万年の歴史でいうとごく最近の出来事です。環境は大きく変わりました。自然の脅威は減少し、人口が増えて社会ができ、新しい楽しみや新しい幸せが生まれました。一方で、他人との競争が激しくなり、人間関係が複雑になり、 人は、生きづらい社会環境の中で生きるようになりました。
環境の変化が急激すぎて人の進化が追いつかず、人は大自然向けのままで社会に適応しなければならなくなりました。大自然の中では生きるために最適だった本能が、社会の中では時として悪く作用してしまいます。本能と環境のギャップが、苦しさを生み出すようになりました。
人は、現代社会の中では、本能だけでは幸せになれません。ギャップについて知り、ギャップを乗り越える工夫が必要です。
次から、詳しく説明していきます。まずは『ギャップ(肉体面)』を読んでください。
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